この物語はフィクションであり、登場する団体・人物などの名称は架空のものであり、実在のものとは関係ございません
この物語はフィクションであり、登場する団体・人物などの名称は架空のものであり、実在のものとは関係ございません



ん、この学校だね
さて……行きますか……





ふぅ……
そろそろ帰るか……


私立渡心(わたしごころ)学園の生徒である倉島和幸はグラウンドで本を読んでいた。
もう日が暮れてきている時刻だが、彼はこの時間までグラウンドで本を読んでから帰るということにしていた。
いつもならそのまま一人で帰ってるはずだったが、子の日は違った



もーらい!





待て!


和幸が先ほどまで読んでいたはずの本は後ろから突然盗られたのだ。



こっちまでおいで!


そう言って少女は校舎のほうにかけだしていった。
 



はぁ……はぁ……
おい、俺の本返せよ……


結局屋上までつき合わされた和幸は息も切れ切れになりながら少女に言いはなった。
しかし、少女は息が切れるような様子もなくケタケタ笑って答えた



返してほしいの?





返してほしいって言うより、それは俺のだ
返してほしいじゃ無くて返せ





せっかちだなぁ
そんなんだとモテないぞ?





うっせぇ
てめぇには関係ねぇだ――





この本返してほしい~?





黙って返せ





そうだ!いいこと考えた!
私が出す試験に合格したら返してあげよう!





はぁ……


反復横飛びのように右往左往する話に、和幸はついていけないといった様子でため息をつく



帰る





ノリ悪いぞ~





本なんてまた買えばいいし。そんな面倒なことに参加するのは性に合わな――





変わったね……和幸……


突然雰囲気の変わった少女に和幸は不信感というより不思議な感じを覚えた。



なんのことだ……?


そして彼は気が付いた



というより、なんで俺の名前を知ってる?大体お前――





私の名前は日弦(ひづる)。湊(みなと)日弦よ。いい加減お前って呼び方やめてくれる?





湊……なんで俺の名前を知ってるんだ?


そうである
和幸はまだ彼女に名乗っていなかったのだ。
それなのに彼女は和幸の名前を知っていた……



俺はお前にあった記憶はない。なんで俺の名前を知ってる?
答えろ





じゃあ……
試練にクリアしたらこの本を返すのと、私の正体を教えてあげる。





ちっ……





引き受けてくれるかな?





わかったよ……
やればいいんだろ……


別に本を返してほしいわけじゃない、ただ、この湊日弦という人間がどこの誰かということを知りたかっただけだった。
和幸はそう自分に言い聞かせる



じゃあ決まりね
早速、最初の試練は……


日弦は和幸の目を眺めながら宣言した



友達からノートを借りてきてください!





…………は?


-----To Be Continued-------

早速キャラクター使って頂けたみたいでありがとうございます〜(*^^*)