


まあ、やるしかないか





ここまできて、やられるわけにはいかないしね!





それでは、全員行動が終わっているので敵のターンとなります。
が、残る盗掘団員はそんなの、聞いてねえよ……!と怯えてボスに悪態をつき、館から出る大扉まで一目散に逃げ出します。





しかし、大扉は魔法的な力で封じられているのか、鍵も掛かっていないのに一向に開く気配はありません。





うへえ、こりゃいよいよだな……





そうこうしているうちに





背後まで迫っていた番犬の爪によって盗掘団員もまた切り刻まれてしまいます。





無差別か、凶暴な奴だ





では、君たちのターンです。現在、ラフィーナのいる前衛に番犬1体が存在しています。





とりあえず戦おう! 攻撃するよ!





では、命中力判定をするまでもなく、君たちの武器は実体を持たぬ幻の番犬の前に空を切ります。





え、なんで……





マジかよ!





くっ、これは……





さて、どうやってこの状況を打開しますか?





むむ、分からん。何かヒントなかったか





とりあえずこいつは私が引き付けとく!





持ってきた魔術書に何かないかな……





主動作を放棄して行為判定をすることで状況を整理し、ヒントを得ることができるかもしれませんよ。
基準値は冒険者レベルと知力です。





よし、なら俺がやる。
2d6 = [3,5] = 8





では、ウィルは冷静に今までの状況を整理し、やがてひとつ思い当たります。
それは、ボスの銃弾だけは番犬の身体に突き刺さり、うめき声を上げさせていたということです。
ということは……。





銀の銃弾、純銀か!





エントランスのシャンデリアも、
確か……銀だ!





シャンデリアを撃ち落とせるのは……?





よっしゃ任せろ!





じゃあ番犬を引き付けながら、シャンデリアの真下に誘導してくよ!





ではじりじりと後退するラフィーナを追って、番犬がシャンデリアの真下に辿り着きます。





今だ、オレの愛銃が火を噴くぜ!





2d6 = [2,1] = 3





……何だこのできなさそうな感じの出目。





あっこいつ調子悪いな





選択間違ったかも





シャンデリアに回避はないので一応当たりますよ(笑)。





危なかったぜ……





ワーグナーの一撃に、シャンデリアは揺れ、軋み壮大な音を立てて落ちていきます。
そしてそれは、その下にいた忠実なる番犬へと突き刺さり、霊体の身体を浄化していきます。
衝撃と砂埃が止むと、そこにはもう、君たちを苦しめた番犬の姿はありません。





やれやれ、手間をかけさせる……





大扉の封印も番犬の消滅とともに解かれ、これで君たちはこの館を安全に立ち去ることができますよ。





よし、帰ろう!





うん





ふいー、疲れたー!





では街へと帰りますね。帰りの道中に危険などはありません。





君たちが件の酒場へと赴き、待ち構えていたマリーカに依頼の品を渡すと彼女は感激し何度も感謝の意を述べます。





お待たせ、マリーカちゃん!





細かな報告を聞いた彼女は





本当にありがとう。まさか盗掘団と出くわすなんて、危険だったでしょ。
それに、あの“モウレンとカイネの忠実なる番犬”まで倒しちゃうなんて!





と君たちを尊敬の眼差しで見つめます。





すげえだろ、もっと誉めて誉めて!





(恥ずかしくなって顔を伏せる)





君たちに依頼して良かった。
またよろしくね。





と彼女は締めくくり、報酬の500ガメルに200ガメルを上乗せしてひとりひとりに渡してくれます。
これで今回の依頼は達成となります。





気前良いなあ、マリーカちゃん





それだけ嬉しかったってことかな? とりあえず、みんなお疲れ様ー!





お疲れ。まあ、しばらくはこのパーティでやらせてもらうかな





ぼくも、もっと活躍できるようにならなきゃ……。頑張るよ





では、以上で今回のセッションは終了です。皆さんお疲れ様でした!





お疲れ様でしたー!


